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缶詰サーディンの謎

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『缶詰サーディンの謎』 ステファン・テメルソン(著) 大久保 譲(翻訳) 発行: 国書刊行会 四六変型判 328ページ チェスタトン×ウィトゲンシュタイン÷ゴンブローヴィチ=テメルソン 炸裂する黒いプードル爆弾、二人のダンシング・ガールズ、 天才少年の秘められた数式ノート、そして缶詰サーディンの謎…… ポーランドの前衛作家による奇妙奇天烈な哲学ノヴェル! 〈意味による支配の打倒を標榜するこの珍妙無類なノンセンス哲学 SFミステリ奇想小説の行間を読んではいけない〉若島正 物語は一人の文豪が列車の中で頓死するところから始まる。残された妻と愛人は恋人同士になりスペインのマヨルカ島に移住、そこに女占い師と息子の天才少年、下半身不随の哲学教師とその妻子が現れ、さらにポーランドの将軍の老いた娘やキャプテン・カサノヴァなど多彩な人物が入り乱れ、誰も予想できないラストへ向かう――イングランド~マヨルカ島~ポーランドを舞台に、哲学・歴史・政治・数学・言語をめぐる異常な考察が展開、バートランド・ラッセルに「ほとんど世界そのもののように狂っている」と言わしめた鬼才ステファン・テメルソンの奇想と脱線に満ちた長篇、本邦初紹介!(1986年作)。 ステファン・テメルソン 1910年ポーランド・プウォツク生まれ。物理と建築を学ぶためにワルシャワ大学に入学するが、しだいにアートへと関心を移す。1931年、画家・イラストレーターのフランチシュカ・ウェインレスと結婚、以後二人で絵本や実験映画製作などを行ない、ポーランドの前衛芸術運動のなかで名を馳せた。その後、フランスを経てイギリスへ移住。1948年に出版社ガバーボカス社を設立、自身の小説を含む個性的なラインナップの書籍を多く刊行する。1988年死去。『缶詰サーディンの謎』はテメルソン本邦初紹介となる。 大久保譲(翻訳) 1969年生まれ。著書に『知の教科書 批評理論』(共著、講談社)、訳書にデイヴィッド・マドセン『グノーシスの薔薇』(角川書店)、シオドア・スタージョン『ヴィーナス・プラスX』(国書刊行会)など。

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